『ドクター・スリープ』の感想とあらすじ。みんな大好きオーバールックホテル。こわくないよ【ネタバレあり】
『ドクター・スリープ』面白かったです!
シャイニング大好きっ子としては、オーバールックホテルが出てくるだけで嬉しい。
双子ちゃんやバーテンも出てきます!
あらすじ
幼い頃の事件で父親を亡くしたダニー・トランス。(前作『シャイニング』)
オーバールックホテルの料理長であったゴースト・ハロランの助けを借りて超常現象に対抗する術を得ていたが、大人になった彼は父と同じアルコール中毒で苦しんでいた。
母親を亡くした彼はニューハンプシャー州の小さな町フレージャーに流れ着く。その町で新たな友人と職に出会い、彼はアルコールを絶つ決意をする。
ホスピス(末期がんなど死期の近い患者を看護している病院)で働く彼は、死にゆく患者をシャイニングの力で癒す『ドクター・スリープ』と呼ばれるようになっていった。
死に近い場所で自分自身を癒すように働いていた彼だったが、強力なシャイニングをもつ少女アブラからのSOSを受け、不老不死のヴァンパイア集団との対決に巻き込まれていく。
シャイニングを食べて長生きするヴァンパイア集団。
ダニーの人生を考えたら泣けてくる。スティーブン・キングの物語はこれだから好きだ
のっけからネタバレ全開でいきますが、アブラvsヴァンパイア集団のシャイニング対決、シャイニングってこんなこともできたの?!と驚きとワクワクとなつかしさが爆発しました。
スティーブン・キングの話ってなんかすごい懐かしいんですよね。アメリカの少年だった時代なんてないのに。『スタンド・バイ・ミー』なんてもはや自分の過去のようになってます。私はクリスとテディとバーンと一緒に死体を見にいったことがある。(ない)
テディとバーンとはあの旅を境に疎遠になってしまったけど、子供時代の友情ってそういうものだったから......。
『シャイニング』『ドクター・スリープ』と同じスティーブン・キング作品を映画化した『スタンド・バイ・ミー』も名作なのでぜひ見てみてください。
筆者は『スタンド・バ・ミー』を見たとき人生が変わるくらい泣きました。
スティーブン・キングはホラー作家ですが、その根底にものすごいヒューマニズムというか友人や親子や人間同士に存在する愛情を描く作家さんだと思っています。
『IT』しかり『グリーン・マイル』しかり『スタンド・バイ・ミー』しかり。
人生のホラーな部分とそこから拭いきれない愛情の部分が両方書かれているから、彼の作品を見ていると怖いのにどっか安心するんですね。
今回の『ドクター・スリープ』はその愛情面を強く感じる作品でした。好きです。
巨匠スタンリー・キューブリックの生み出した傑作『シャイニング』に対するリスペクトとファンとしての愛情も存分に感じました。
シャイニングはシャイニングで最高なんですよ。
好きな人(キューブリック)と好きな人(スティーブン・キング)が喧嘩してるとちょっと困っちゃうけどなんか楽しいよね。
何が言いたいかというとにかく今作はとてもよかった。
お父さん(ジャック・ニコルソン)を救えなかったダニーが、お父さんに助けてもらう。敵の敵は味方。そして少年時代の自分と同じ境遇であるアブラを救う。
もう何も言うことはありません。
ユアン・マクレガーがよかった
君はローグ・ワンの主人公か?という人生を送ったダニー・トランスを見事に演じられていました。
最後はジェダイ風の登場をしていて監督!だからなの?!とも思いましたがきっと違います。
彼はあらためていい俳優さんでした。
今作の語りどころは本当にたくさんあるんですが、一番心に残ったのはドクター・スリープとして患者を癒していくダニーの姿でした。
本当に静かな一場面なんですが、彼の苦しみや恐怖が報われるようで涙が止まらなかったですね。あの職場で働いていたことで、彼はもう救われていたんだよなーと思います。よかったな。よくがんばったよダニー。